連休の予定が未定ならばNetflixで映画鑑賞
もうすぐ連休ですね。お出かけの予定などありますか?わたしは子供の部活休みに合わせて、1日だけ出かける予定です。あとは何をやるか?
1:この数年続けている大量の書籍と雑誌とDVDとCDの整理
2:ジムへ2回くらいは行きたい
3:洗車(まったくやっていないので久々に)
4:読書(冒険小説かミステリー)
5:ロジャー・ウォーターズ(ピンク・フロイド)のCDをおさらいで聴く
=もうすぐ数十年ぶりの新作が出る
そして!ジャーン!!
6:NETで映画鑑賞
です。
20年前は映画館で2本続けて鑑賞は当たり前、10年前はDVDでまとめ借り、そしていまやすっかり映画はNETで鑑賞するようになりました。コストダウンもすごく出来るし、観たモノが失敗(Z級映画)でも、途中で止められます。基本一応ラストシーンは観るタイプですが・・・。
Netflixオリジナル作品「砂の城」
タイトル:「砂の城」
原題:sand castle
2017/アメリカ
監督:フェルナンド・コインブラ
出演:ニコラス・ホルト(「Xメン」のビーストです)、ヘンリー・カヴィル(スーパー・マンの彼です)
物語(軽いネタ振り紹介)
2003年のイラク。そこはアメリカが始めためちゃくちゃな戦争の、メチャクチャな現場。大学の学費を稼ぐため、主人公は戦場に志願したのですが、しかし現実は厳しく、甘い気持ちは吹っ飛び、帰国したくて仕方が有りません。いつ敵のスナイパーに撃たれるか?いつ地雷を踏んでしまうか?いつ自爆テロにやられるか?彼は兵隊としてはあまりにもナイーブ過ぎるのです。
そんなある日、彼の所属する部隊に、治安が悪い地域のアメリカが空爆で壊してしまった給水塔の修理と、村の人たちへの水の供給の任務が命じられます。最初は危なすぎるので、やりたくなかった主人公ですが、いつしかそれに使命感が芽生えていきます。この戦争で初めて意義のある仕事にめぐりあえたのです。しかし・・・・・現実は厳しく・・・という、ヒューマンな戦争ドラマです。
アメリカの若者はなぜ戦場に行くのか
確かいつも面白いレポートを書いてくれているアメリカ在住の評論家町山智浩さんの本などで読んだと記憶していますが、アメリカの兵隊のリクルートは、高校を卒業しても仕事が無い田舎の地域の貧しい家をねらって、大学進学資金などをエサに、新兵を募集します。ようするに大都会の金持ちの息子は、戦場などには行かないのです。今回の主人公は、大学資金のためと言っているので、そのような軍のリクルート戦略にのってしまった若者です。
前にアカデミー賞を受賞した、ベトナム戦争を描いた映画『プラトーン』という作品がありました。あの作品の主人公のチャーリー・シーンは志願して戦場にやってきて、地獄を見る作品です。映画の構造は近いものがあると思います。イノセントな若者が戦場にやって来る、そして戦争の現実という地獄めぐりをし、心の中の何かを失い、何かを学んで、帰還していく・・・。
今のアメリカで兵士になる若者たちは、生活が苦しく、仕事が無いので、一番手っ取り早くお金が稼げて、大学に行けるチャンスを得るために、それを選ばざるを得ないものなのです。(ブッシュ大統領の時に、様々なことが改悪されていった)
イラク戦争を舞台とした若者のドラマ
この作品は派手にドンパチという作品ではありません。中東の砂漠で、自分がここにいる意義を探す若者の物語です。それは苦い挫折で終わります。
アメリカは世界で唯一、つねに戦争をし続けている国です。国際政治学者などではない素人から見ても、戦争で使う武器や弾薬、物資や医薬品・食料など、その開発と供給は、ひとつの大きな戦争産業になっていることでしょう。新しいものが、どんどん開発されます。使ってくれないと、戦争産業の企業は儲けが出ません。大金を持って政治に接近し、戦場で使う自社の商品を戦争をして消費してもらう、ということになるのではないでしょうか。戦争が無いと、売上ゼロです。
日本は戦争とどのような距離を保つ国になるのか
日本はいまさに国会審議で、様々な自衛(戦闘?)に関する法案を出しています。兵士(自衛隊員)のリクルートの問題もこの後出てくるでしょう、間違いなく。わたしたちの子供の世代ですよね。戦争をする国になるのではなく、国会議員という政治家は知恵と勇気のある交渉力で、戦争をいかに回避できるか、ということが求められるのではないでしょうか。国会議員ですから、国のことを一所懸命やる。地元のことをやりたいのであれば、県議会議員や市議会・区議会の議員を目指すべきです。でもタレントさんが有名だから議員に簡単になれる時代ですので、歴史や哲学、交渉力など勉強してくれているか不安ですね。そうでないと個人としての哲学や理論が無いので、選挙にかついでくれた人の意見に流されてしまいます。
すみません!若い兵士のリクルートのことが、この作品を観ていてすごく気になり、大きな話になってしまいました。
星取り
★★★☆(5点満点)
大作ではありませんが、一人の若者の成長物語であり、中東の戦争の縮図と矛盾が描かれている良作であります。アメリカ人目線だけではなく、地元目線もありつつ、描いているのはこの作品の良いところかと思います。
皆さんも、ますます充実のNetflix(ネットフリックス)オリジナル作品を、休みの日は選んでみるのはいかがでしょうか。
(それでは・・・あいすみません)