あいすみません

早期退職?セミリタイヤ?・・・いやいやダウンシフトです!「筋トレ」「読書」「映画&音楽&スポーツ鑑賞」で心身を整えています。

SF映画「メッセージ」はわたしの人生の物語:この映画を観た(4)

邦題:メッセージ

原題:Arrival

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ

原作:テッド・チャン

   ( 『あなたの人生の物語/Story of Your Life』ハヤカワ文庫SF刊 )

2016年/アメリカ映画

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 アメリカ版予告を観た時から期待していた映画

今回もなるべくストーリー紹介は最少で、この映画を紹介したいと思います。この作品を映画館にわざわざ行って鑑賞した理由は二つあります。ひとつは、アメリカ版の予告編をitunes Movie Trailers で昨年観た時から、自分の好きなタイプでは?と感じたことです。

http://trailers.apple.com/

このappleの予告サイトは、映画館に行かなくなってからは、特に定期的に確認するようになりました。行かないのか、行けないのか、わかりませんが、映画から遠ざかっていた、映画好きの自分の心を満たしてくれる、サイトです。

 

そこでこの映画の予告編を観たのは、だいぶ前ですが、言語学者と異星人のファースト・コンタクトを、絵画的な映像で見せてくれる予告でした。『トランスフォーマー』や『インディペンデンス・デイ』とは真逆の世界観。どこかキューブリック監督の『2001年宇宙の旅』や、タルコフスキー監督の『惑星ソラリス』を思い出させてくれたのです。(この巨匠の両作品はDVDで所有しています=これは処分しません)

 

何かとてつもない事がおこる、しかもそれは戦闘ドンパチではなく、心の中でおこる。そんな期待感を膨らませて、公開を待っていました。

 

観る映画を選ぶときに、事前に情報を集めまくる場合、原作があれば読んでおく場合、もありますが、今回はなるべくアメリカ版の予告編以外は説明を観ないようにしてから、映画館へ向かいました。自分の直感を信じて。

この監督は大注目のひとり

もうひとつの理由は、監督です。ヴィルヌーヴ監督は、わたしが今一番注目している監督の一人です。

2010年『灼熱の魂』(Incendies)

2013年『プリズナーズ』(Prisoners)、『複製された男』(An Enemy)

2015年『ボーダーライン』(Sicario)

全部が、違う映画で、それぞれが素晴らしい作品でした。そして2017年の次回作が・・・あの『ブレードランナー』の続編です。

 

わたしは、『灼熱の魂』を初めて観た時に、この監督は才能があると思い、それ以降の作品を追いかけてきました。この10年、鑑賞本数が減っている中、本当に数少ない、はまった監督です。この監督だから観る!と即決できるレベル。

どこが良いのか?考えますと・・・

1:ビジュアル・センス

2:俳優を動かす演出力

3:音楽の選択センス

4:効果音や状況音の創り方のセンス

5:題材選び&企画の育て方

などでしょうか。わたしレベルで恐縮ですが、『セブン』のデビッド・フィンチャー監督以来の絶賛監督です。

 

完成作品を観ると、どれも映画が終わった時に、めちゃくちゃツイストが効いていて、普通の終わり方ではありません。よくぞ練り上げたなという、余韻というか・・・・そこに、たちこめるものが、今まで観ていたものをひっくり返して、なおかつ魂を激しく揺さぶるのです。戦闘ドンパチSFを創るのは、ビジュアルセンスとVFX技術で押し切れると思います。しかし、観客の魂を揺さぶる作品を、ジャンルを超えて創るには、監督の力量が高くないと無理です。映画は沢山のスタッフや俳優が、それぞれの持ち場で協力し合い作り上げる、総合娯楽&芸術です。しかしその方向を指示する監督の力量が伴わないと、映画は企画以上には着地しないのです。

 

ヴィルヌーヴ監督は、俳優の最良の演技を引き出す力があります。また物語を構築し、観客の心を揺さぶりながら、想像を超える地点に着地させる、ストーリーテラーとしての力もあるのです。過去の作品をまだ未見の方は、TSUTAYAに行ってレンタルしてください。『プリズナーズ』は、amazonプライムNetflixで見かけた記憶が有ります。

映画の内容(ネタバレ有り)

この映画は、記憶の物語です。言語学者の主人公の哀しい過去の記憶から、物語は始まります。(本当にそうなのか?・・・・時制をとらえる編集のセンスの良さ)

 

ある日、世界中に宇宙船が現れ、世界の科学者がこの宇宙人とコンタクトをしようとします。なぜ?彼らが来たのか、秘密を解明するために・・・。その方法は、話し言葉ではなく言語の解読です。文字を使って、お互いの意思の疎通を図ろうとするのです。

そして・・・・異星人が伝えようとした内容を解読していくとともに、わたしたちが観てきた主人公の人生の出来事、その理解を大きく変える、時間そして運命が明かされるのです。

あー観た内容を説明してしまうと、つまらなくなる映画なので、書くのが難しいです。過去の監督の作品同様、ラストで大きく主人公の世界がひっくりかえるのです。その内容は、けっして哀しみに満ちたものでは無い、というのが、この映画の素晴らしさでしょう。

星取

★★★★(5点満点)

ビデオが出たらもう一度鑑賞します。この映画は、ラブストーリーです。ラブは男と女でもありますが、愛する者すべてです。大きな愛を描く映画なのです。SFは大仕掛けで物語を描きます。時間軸や異星人とのコンタクト・・・・etc。でも、この作品で描かれていることは、とてもリアルなのです。ファンタジーではなく、主人公の人生のリアリティをSF的な世界観で描く作品です。その内容は、とてもパーソナルなものです。だから・・・主人公(わたし)の人生の物語なのです。

今年公開されるこの監督の『ブレードランナー』の続編が。ますます楽しみになりました。

(それでは・・・あいすみません)