わたしはビジネス誌はけっこう好きで、
30代のころから読んでいます。
文春砲よりも、わたしはこっちかな。
新聞はこの間まで、
同じ事象であまりにも違うことを書いているのが面白く、
朝日と産経を読み比べていましたが、
産経が昨年秋頃にアプリでは紙面状態で読めなくなったのでやめました。
でも産経新聞って、週刊誌っぽいアオリと偏見大ありの記事を書くので、
新聞じゃない感じが格別でおかしいですね。
部数が少ないと、あれくらいやらかしても、
影響力がそんなに無いのでスルーされて許されるのですかね(笑)?
あとは、仕事情報の広報記事やちょうちん記事を読むために、
日経を読んでいました。
そんな!こんなで!!本題に入ります・・・・・
そんな日経グループのビジネス誌、
日経ビジネスの2017.04.24号に、
以下の三菱自動車の記事が出ていました。
『ゴーン流改革で広がる不協和音』
ご存じのとおり、三菱自動車は近年経営が混乱・低迷しています。
大型SUVの『パジェロ』以降ヒット作が無いので、
売れる車が無いのはその通りですが、
不祥事続きでユーザーが選びにくいメーカーになったということが、
その理由とわたしは考えています。
車は自分と周りの命を預ける商品ですので。
1980年代の状況を考えると三菱自動車が30年後に、
韓国の現代自動車や国内でもスズキやスバルやマツダに負けているなんて、
考えられない企業規模でした。
なんてったって、三菱ですから。
ちゃんと経営すれば、普通負けませんよね。
でもリコールは隠すわ、燃費は改ざんするわ、
で、2017年でみると負け組です。
ダイムラーから出資受けても不正で逃げられ、
確か外国人の社長も逮捕されないようにあわてて出国してましたよね。
そんな三菱自動車は、
三菱グループ主導でも不正癖が抜けずに、
ついに日産自動車の傘下に入ることになったのは昨年でした。
三菱グループは世界中のネットワークがあるので、
特に新興国やアジアでの拡販が見込めるというのが、
日産として取り込む理由と言う記事が出ていました。
で!何でこの記事が気になったかというと!!
1:日産主導の改革に失望
2:上司は外国人、会議は英語
3:日産主導の統治の強化
4:三菱生え抜き社員部下のいない担当部長があてがわれた
5:優秀な社員がこれ以上辞められる前に経営陣と社員の温度差をうめられるか
などなど・・・・という記事の内容だったことです。
これ読むと、わたしは「はあ~?何で日産主導でダメなの??」
という感じがしたのです。
わたしが思うに、
1:三菱自動車はヒット作を何年も出せていない
2:三菱自動車は何度も不正をしてしまう問題点があきらかにある
3:三菱自動車の不正は命に係わる不正であった
4:三菱自動車は自分では不正を正せなかった
6:三菱自動車は街で必死に頑張っているディラーが庶民で、
メーカーが御上の状態で、御上の側に危機感が無い
7:しかも・・・上記の状況を、すべて車を買う人が知っている
ということが、この状況の理由です。
比較にすらなりません。
記者の記事を創った方向性に違和感
わたしは、
「どうもこの記事は日経ビジネスの日産担当ではなく、
三菱担当が書いたのではないか?」という臭いがプンプンしました。
1:経営状態が悪い三菱自動車が、日産から出資を受けるということは、
出資した日産主導で改革が進むことは当たり前ではないでしょうか。
2:日経ビジネスに日産はルノー(フランス政府)の出資が入っているので、
日本が誇る(誇っていた・・・ですが)三菱自動車が外資に買われた、
みたいな感じがあるのではないか?
3:ゴーン社長が外国人だから、三菱自動車の日本人役員・幹部たちの気持を
記者が 忖度した(忖度=そんたく・・最近のはやり言葉)
そんな感じがしたんです。
日産自動車ってやっぱりゴーン社長の辣腕伝説が、多々ありますよね。
たぶん今後後継者問題が絶対に出てくるとは思うのですが、
フレッシュな外資、優秀な外国人経営者が、
トヨタ自動車とまともに闘い瀕死の状態となった、
当時は日本で2番目に大きな自動車メーカーだった日産自動車を、
救ったのです。
外国人経営者と買収された日本人従業員という関係性が、
強調されている記事のような気がしました。
三菱自動車はチャンスだ!
良く考えてみれば、
あのまま三菱グループで、
不正を繰り返す体質の三菱自動車を支え続けることはできなかったでしょう。
日産が手を挙げてくれたことは、チャンスです。
自分たちでできなかった体質改善を、
自動車ビジネスのノウハウがある経営者が手助けしてくれるわけです。
商社や銀行のノウハウで、
ユーザーが命を預ける自動車を創る、
しかもそれをヒットさせるのは、厳しいでしょう。
三菱自動車は今後、
1:日産の信用と台数メリットを使える
2:電動化という将来有望かつ得意な分野を伸ばせる時間とコストを得た
3:売れ筋のSUVを立て直せる(高く売れ利益率が高い商品ジャンル)
4:新興国での日産との協業
という三菱グループだけではなく、
日産グループでのメリットも享受できるはずです。
実は三菱自動車は、
PHVなど電動化の技術と商品化の実績は、他社よりも進んでいます。
たとえば現在人気のSUVジャンルの車、
『アウトランダーPHV』は、価格と中身のバランスの評価が高いです。
おしいのは、デザインがもっとAUDIのように知的かつ洗練されていて、
格好良ければくらいです。
プリウスのような普通のハイブリット車が、
一気に電動化の波がきそうな気配です。
ゴーン社長のもつ経営者としての信頼感のイメージを利用し、
エンジンの電動化という得意分野で勝負できる環境が整ったのです。
しかも新興国ではブランド力が本当にあるのであれば、
なおさら日産の台数のメリットも上手く使えるのではないでしょうか。
そんなことを考えつつ、
日経ビジネスの記事みたいな、「会議が英語・・・」のような
ヘタレな状況を脱し、
三菱自動車には、
良い車、カッコいい車、安全な車、ブランド力が有る車、
保有してて嬉しい車、運転してて自慢できる車、
を作り出してほしいと考えています。
じつはわたしは80年代に『パジェロ』を家族が購入したので、
しょちゅう借りて乗っていました。
当時の『パジェロ』はオンリーワンな個性の、
とても良い車に乗っている感があって、
運転してて嬉しかった記憶が有ります。
わたしは、あの時の『パジェロ』みたいな車に、もう一度乗りたいのです。